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  • 執筆者の写真momokei

blissful twilight について


2020 年製作 NY JCAT ギャラリー個展作品

この作品は、オンライン個展の冒頭に持ってくるべく構築したものです。

なぜなら、今回の個展は、ひとつの夜の黄昏から夜更けまでの流れを描くという構想があったからです。


いくつか夜を描いた作品が完成している中で、黄昏どきを描きたい作品の構図がなかなか思い浮かばない日々が続いていました。そんな折、寝ていたらこの構図に近いかたちが夢に出てきたので、それを覚えておいて色塗りまで進めることができました。

(わたしの作品は時々、夢など自分の無意識下にあるなにかしらの力を借りて完成されます。)


色だけが入ったところで、黄昏であるところまでは見えてきたのだけど、ストーリーのある線を足したいと考えていました。

そんな折、たまたま娘(小学生)が気に入っているアイドルグループが発表した新曲のMVがとても素晴らしく、感動しました。

そのことによってわたしは作品にストーリー性をもった線を追加することができ、完成の運びとなりました。 青春高校3年C組アイドル部 「好きです。」ミュージックビデオ

作品のストーリーを話す前に、彼女たちの背景について説明させてください。


彼女たちは、アイドルになるために特訓を受けて参加した人々ではありません。

普通に生活していた女の子たちが、テレビ番組の公募によって集まっています。なので彼女たちは、このMVを作る以前から友達として関係をもっています。


彼女たちがアイドルグループとして活動をすることが決まったのちに、コロナウイルスによる集合自粛のため会えない日々が始まりました。このMVでは、彼女たちが、製作側のサプライズによって、久しぶりに会ったときの喜びの瞬間を捉えています。


人が人にオフラインで会えること、抱き合えること、温かいその手で出迎えていくことって、素晴らしくないですか?


そこを表現したく、わたしはオレンジ色の太陽を女神の姿にし、彼女を夜という恋人が温かい手をもって迎えてきている絵にすることを閃きました。

彼女は夜に向かってゆったりと落ちていく。消えていくのではなくて、恋人の手に包まれてゆくのです。

なのでこの時間を示す言葉は、"blissful twilight" - 至福の黄昏 なのです。


この記事を書いた日は終戦記念日でした。

今は亡き大切なひとを想い、今生きているひとのことも大切にしてゆきたく、平和を願います。

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